古い空き家物件を少ない費用でお洒落にリフォームする方法




低価格リフォームで空き家を「甦らせる」

建物は長い間空き家にしたまま使わない状態が続くとどんどん傷んでしまい、いざ住もうと思った時には、湿気や害虫・害獣の発生などにより、修理に思いのほか高額な費用がかかるようになってしまいます。

建物を長持ちさせるために最も重要なことは人が住み続けることです。
自分が住まない場合には、人に貸すという方法があります。

しかし人に貸すといっても、近年は賃貸住宅でも借り手がなかなか見つからずに空室だらけの状態。

いざ貸すとなるとそのままの状態では人に貸すこともできずに、何らかのリフォームが必要になることが多いでしょう。

ただし、ありきたりの改装を行っただけでは、余程立地が良くない限り借り手を探すのも大変そうです。

どうせお金をかけるなら、自分が住む場合はもちろんのこと、人に貸す場合でもおしゃれで魅力ある住まいにリフォームしたいものです。

そこで今回は、できるだけ少ない費用でおしゃれにリフォームするポイントをご紹介したいと思います。

リフォームのテーマを決める

リフォームの前に、どんな家にしたいのかを良くイメージすることが大切です。おしゃれにリフォームしたいのであれば、まずはインテリアのテーマを決めましょう。

どんなインテリアが好みなのか、どんなインテリアが住まい手にとって居心地が良いのかを明確にしておくことが必要です。

住んで心地良いインテリアは、人に貸す場合にも差別化につながります。

大きくはシンプルなのかデコラティブ(装飾的)なのか、カントリースタイル(田舎風)かアーバンスタイル(都会風)かなどに分けることができます。

しかし、インテリアスタイルには様々な種類があって、紹介している専門誌や雑誌によっても呼び名もいろいろで、自分好みのインテリアスタイルは何なのか理解しにくいと思っている方も多いと思います。

インテリアスタイルがわかりにくいのは、いろいろなスタイルの要素が混ざったものだからです。

インテリアスタイルの種類で最もポピュラーなのが、クラッシックスタイルやエレガントスタイル、モダンスタイル、カジュアルスタイルなどといった年代・時代ごとのスタイルですが、ここではもっとわかりやすく、地域や国の暮らし方を表したインテリアスタイルで分類したいと思います。

アメリカンスタイル、北欧スタイル、南欧スタイル、ハワイアンスタイル、アジアンスタイル、和風スタイルなどと呼ばれるものです。

インテリアには気候、風土、文化、習慣などにより、地域ごとに独自の特徴があります。自分の好きな国のインテリアを選択するのが、比較的イメージしやすいのではないでしょうか。

地域ごとのインテリアスタイルには、次のような特徴があります。

アメリカンスタイル

西部開拓時代のログハウスを連想させるカントリースタイルが代表的ですが、西海岸のサーフショップを思わせる西海岸(カリフォルニア)スタイルや、アンティーク風レンガが象徴的なブルックリンスタイルなども近年では人気です。

北欧スタイル

白を基調にカラフルな差し色を入れたシンプルで直線的なデザインが特徴です。
IKEAの家具が代表的です。

南欧スタイル

白い漆喰の壁が象徴的な、フランス・プロヴァンス地方を代表とするインテリアスタイルです。

地中海スタイルなどとも呼ばれている素朴なイメージが特徴です。
一時期非常に人気がありましたが、今も根強いファンが多いです。

ハワイアンスタイル

ハワイのリゾートホテルの様な開放的なイメージを取り入れたインテリアです。自宅に居ながらリゾートのくつろぎ感が得られる様に工夫したインテリアが特徴です。

現在ちょっとしたブームの様です。

アジアンスタイル

赤や金など派手な色使いが特徴的な中国風のインテリアスタイルから、バリやタイなどのビーチリゾートをイメージしたアジアンリゾートスタイルなど幅広い様式があります。

アジアンリゾートスタイルは、籐、竹、麻やココヤシなどの素材を使ったインテリアが特徴です。

和風スタイル

日本古来の伝統的な様式をふまえた和のインテリアスタイルです。
近年では、和とモダンテイストがミックスした和モダンの人気が高い様です。

これらの中から自分の希望するイメージに最も近いインテリアスタイルを選んでください。その際には、複数のインテリア様式がごちゃ混ぜになってしまわない様に注意が必要です。

あれもこれもと欲張って統一感のないインテリアになってしまうと、見る人がみればマイナスポイントばかり目立ってしまうことにもなりかねません。

インテリア様式の分類には、他にもロココ調、ヴィクトリアン調、ゴシックスタイルなど時代ごとに分ける方法があります。

何となく区別できる方であれば、これらの中から選ぶことも可能です。

インテリアのイメージが決まったら、似たようなコンセプトのカフェやレストラン、宿泊施設などを調べて、実際に見学に行ってみましょう。
リノベーションされた物件なら尚良いと思います。

また、インテリアショップなども非常に参考になるでしょう。
プロが設計、デザインした空間は、イメージを膨らませてくれると共に、イメージの具現化にも役に立ちます。

カーテンやクッションなどのファブリック類の使い方や、照明器具の種類、アンティーク小物のディスプレイの仕方、汚し塗装や錆び塗装の効果的な使い方など、思わず「目から鱗が落ちる」ことも・・・。

そんなにお金をかけなくても、住宅のリフォームにも採用できるちょっとしたヒントなどもたくさんあると思うので、どんどん参考にしましょう。

おしゃれなリフォームを成功させるためには、こうしたコンセプトとイメージづくりが何よりも重要なのです。

工事の線引きをする

リフォームのテーマやコンセプトが大方決まったら、具体的な工事方法を決めます。

業者にイメージを伝えて、設計から施工まで全てお任せするのも一つの方法ですが、DIYに自信がある方なら自分で設計してリフォームする方法もあります。

DIYなら工事費が安くなる可能性があるほか、住まいに対する愛着がわくのがメリットです。

楽しみながらDIYすることができれば、引き続きさらなるグレードアップを計画することも可能です。

近年はホームセンターに行けば、必要な道具や資材をほとんど手に入れることができるほか、DIY向けの商品も多数販売されているので、これを機会にDIYにチャレンジしてみるのも良いかと思います。

しかしDIYリフォームには様々なデメリットがあるので、全てを自分の手でリフォームするのは得策ではありません。

いくらDIYに自信がある方でも、仕上げ工事は自分で行い、構造や設備はプロに任せるのが良いでしょう。

DIYリフォームの便利なグッズ

近年では100円ショップでも便利な物がたくさん売られていて、それらを使用したDIYのハウツー本なども書店で人気の様です。

100円のワイヤーラックをキッチンやクロゼットの壁に取り付けてキッチン用具や小物をぶら下げたり、リメイクシートをキッチンの扉や壁に貼って本格リフォームする人も多い様です。

ホームセンターへ行けば、より便利なDIYグッズがたくさんあります。
本格的なDIY用の建材から、誰でも簡単に取り付け可能な商品まで豊富な品揃えです。

これらを有効に活用すれば、工夫次第であまりお金をかけずに、部屋をおしゃれにリフォームすることができます。

ここではそんなグッズを使用したおしゃれなDIYリフォームの一例をご紹介します。

1.壁材

既存の塗り壁や漆喰、合板やビニールクロスの上からそのまま簡単に塗れる珪藻土や、裏のシールを剥がしてペタッと貼るだけのタイルなど、ホームセンターでは便利なリフォーム用壁材も豊富にそろっています。

また、調湿効果の高いリクシルのエコカラットもホームセンターへ行けばばらで購入することができます。

壁1面に貼るだけで、調湿・防臭効果があるだけでなく、壁のアクセントとして、部屋のグレードアップにもなります。

本格的なDIYには抵抗のある方には、発泡スチロールでできたレンガがあります。
ホームセンターや100円ショップ、通販サイトなどでも入手可能です。

発泡スチロールといっても、リメイクシートよりも立体感があるためよりリアルな仕上がりで、とても軽いので施工も簡単です。

壁の一部に貼るだけでも部屋の印象が大きく変わります。手軽に安価で部屋をグレードアップしたい方にはお奨めです。

2.床材

床材では接着剤不要で既存のフローリングや合板の上に置くだけのフロアタイルがお奨めです。

本物のフローリングと間違うほどのリアルさがあり、カッターナイフで簡単にカットすることができます。

通常の木目調だけでなく、アンティーク調石目調テラコッタ調などがあるので、お好みのインテリアにあわせて簡単に部屋の模様替えが可能です。

3.飾り棚

ホームセンターでは様々な壁掛けの飾り棚やラック、壁掛け収納が販売されています。

また、市販の1×4材や2×4材を使用して、既製のパーツを組み合わせ、おしゃれな棚を自分で作れるディアウォールという商品が便利です。

壁に穴を開けない突っ張り柱を使用するので、賃貸住宅にお住まいの方もDIYで簡単に壁面収納の設置が可能です。

見せる収納にしてお気に入りのものを飾れば、部屋のインテリアにもなります。
古い家では収納が不足していることが多いので、収納スペースを増やすことで格段に使い勝手が向上します。

4.紙巻き器、タオル掛け、フック、コンセントプレートなどの小物類

トイレの紙巻き器やタオル掛け、洋服掛けやコンセントプレートなど、ちょっとした小物を交換するだけでも、おしゃれな雰囲気を演出することが可能です。

アンティークなものからシャープでモダンな印象を与えるもの、陶器製や真鍮製などデザインや素材によって部屋全体の印象も変わります。

DIY上級者なら、ドアノブの交換にもチェレンジしてみましょう。ドアノブを変えるだけでも古くなった建具のイメージが一新します。

5.オリジナル照明器具

照明器具が部屋全体に与える影響は、意外と大きなものです。照明器具ひとつ、電球ひとつで部屋の印象はガラリと変わります。

ホームセンターで売られているソケットと電球に、自作のシェードを取り付けたり、別売のシェードを組み合わせてインテリアにあったオリジナル照明器具を設置すれば、部屋のグレードアップになります。

おしゃれリフォームの実例紹介

古い家屋をおしゃれにリフォームするにはどうしたら良いのか、あまり費用をかけずに変身させる方法を比較的人気の高い2つのインテリアスタイルについてご紹介します。

1.アメリカンスタイル

一口にアメリカンスタイルといっても、前述した様にカジュアルなものからラグジュアリーまで実に様々なテイストがあります。

ダイナーアメリカンテイスト

最もアメリカ的なレトロでポップなダイナーアメリカンテイスト。60年代のアメリカのダイナーをイメージした空間です。

カントリーアメリカンテイスト

カントリーアメリカンテイストは、開拓時のアメリカを思わせる木の温もりを感じるインテリアが特徴です。

レザーのソファやウォールナットカラーの家具など重厚感のあるアイテムや、アイアンやデニムなどの素材を使ったのがヴィンテージアメリカンテイスト。

一方、海を思わせるブルーをメインカラーに、スターやストライプなどのモチーフを使って、西海岸の明るいイメージを演出するのがカリフォルニアテイストです。

木材やグリーンとの相性もよく、さわやかなインテリアが特徴です。

ブルックリンテイスト

そして最近人気が高いのが、NYのダウンタウンをイメージして、レンガやコンクリートの壁にアイアンを多用したブルックリンテイストです。

同じニューヨークでも、モダンでハイセンスなモノトーン調のインテリアはモダンアメリカンテイストと呼ばれています。

日本の古い家屋をリフォームする場合、比較的馴染みがあって、簡単に模様替えできるのはカントリーテイストかヴィンテージテイストでしょう。

これらに欠かせないのが、キャメルやブラウンなどのアースカラー。
木目の壁や床が定番です。だからといって、木目のビニールクロス貼りでは面白みがありません。

なるべく予算を掛けずにリフォームするなら、天井や壁に内装用のOSB合板を貼ってしまう方法があります。

壁紙は貼らずにOSB合板をそのまま仕上げにして、木の風合いを楽しみます。
OSB合板とは、短冊状の木片をプレスして接着剤で固めたもので、強度が高いのが特徴です。

ホームセンターの木材コーナーに行くと、必ずといっていいほど置いてあります。価格も安く、加工がしやすいので、DIYにも向いています。

化粧釘を使用するので、耐力壁とすることはできませんが、合板なので建物の強度も上がります。OSB合板を貼った壁には、後から飾り棚や本棚も簡単に取り付けることができます。

床はしっかりとさえしていれば、古いフローリングのままでも大丈夫です。多少の傷は味わいになります。

ブラックアイアンのアクセサリーや棚受け、金属製のコンセントプレート、アンティーク調のブリキの看板などを使用して、よりアメリカンな雰囲気にすることも可能です。

ややセンスの良さが問われますが、英語の文字スタンプを使用すれば、より個性的な空間へと変身するでしょう。

全体的に古びた感じをいかに上手に演出するかがポイントです。

2.和風モダンスタイル

日本の古い家屋は、和室が多いと思います。
和室をアレンジしておしゃれな和風モダンスタイルの部屋に改造しましょう。

畳は撤去して床を畳の高さに揃え、フローリング貼りにします。

柱や長押などの木部は、ダークブラウンや黒のオイルステインで着色するのが簡単なのでお奨めです。

深い色と質感の中にも、木目の美しさがひきたちます。既存の塗り壁は白系で塗装するか、珪藻土を上塗りします。

押し入れは撤去して床にはフローリングを貼り、ワークスペースやホビースペースなどとして利用するのも良いでしょう。

また、2階の和室であれば、天井を取り払って小屋組みを大胆に見せる方法もあります。

和室のリフォームでは、障子と襖のリメイクがポイントになります。障子と襖のアレンジ次第で、空間のイメージが一新します。

障子はそのまま残して、枠を木部と同色のオイルステインで着色し、障子紙を薄いプラスチック素材のワーロンシートに張り替えてしまうのがよいでしょう。

障子を通した柔らかい光や光の陰影の美しさは、日本の和室特有のものなので、捨てがたいと思います。

襖には大胆なカラーや柄の壁紙を貼り、モダンで粋な印象を演出します。最後に照明器具やインテリア小物を選んで完成です。

照明や小物で部屋の完成度が大きく変わってしまうので、センスが問われる部分です。

まとめ

古い家屋をなるべく安い費用でおしゃれにリフォームしようと思ったら、最も大切なのは工事にメリハリをつけることだと思います。

通常では、リフォームの予算には限りがあるものです。

あれもこれもと欲張ると、結局は予算が足りなくなってしまい、デザインやカッコよさは後回しになってしまいます。

どこも中途半端になってしまって、どこにでもある平凡な住まいになりがちです。

工事を行う部分と行わない部分、とことんこだわる部分とそうでない部分、業者に頼む部分とDIYでリフォームする部分など、割り切って考える必要があります。

また、リフォームで何かを付け加えることだけでなく、時には削ることを考えることも重要です。

天井を撤去したり、収納や部屋の扉を無くすことも検討します。

一人暮らしであれば、ユニットバスをシャワールームに変えてバスタブを無くしてしまい、余ったスペースや予算を他に有効活用することもできます。

削ることがおしゃれなリフォームにつながることも意外と多いのです。柔軟な発想で考えることが大切です。

ただし、自分で住むにしても人に貸すにしても、不潔感や嫌悪を感じさせる部分には手を抜かないことが必要です。

たとえば便座やキッチンのシンク・換気扇、押し入れ内部のカビや汚れ、排水口の臭いなどです。

このような場所で手を抜くと、他がいくらおしゃれにリフォームされていても台無しになってしまいます。建物の安全性確保については言うまでもありません。

おしゃれなリフォームを行うために必要なのは、デザイン力や創造力、センスだけでなく、実はこうしたバランス感覚だと思います。

そして、普段から建物やインテリアに興味を持つことが大切です。

ちょっと気になるカフェやレストラン、家具屋、雑貨店などを見かけたら、実際に立ち寄って自分の目で確かめてみることが大事です。雑誌やインターネットの情報では得られない貴重な体験ができるはずです。

おしゃれリフォームのヒントは身近なところにもたくさんあります。
アイデアをためて、是非リフォームに活かして欲しいと思います。

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益子公博

益子公博

住宅会社で20年以上リフォーム事業の責任者経験があり、リフォーム業界、住宅建築業界の裏事情やリフォーム現場には精通。ホームインスペクション(住宅診断)の専門会社を経営、住宅診断、欠陥住宅相談、リフォーム会社への社員研修など実施しています。
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