空き家不動産トピックス|地価補正とは何か?

地価補正とは




空き家問題でよく耳にする「地価補正」とは?

同じエリア同じ面積の複数の土地でも、前を通る道路の幅であったり間口の広さであったり、傾斜や高低差の違いなどで使い勝手が全く異なります。

エリアと面積の比較だけで土地価格をすべて同じにしてしまうのはあまりにも不公平で、合理的であるとは言えません。かたや100万円、かたや300万円、そうかと思えば1,000万円のものから50万円のものまで出てきてしまったとなると、市場は大変混乱します。

同等の使い勝手や条件を備えた2つの不動産にかかる税金が2倍も3倍も違うとなれば、理にかなわない不公平な税制であるという判断をされますし、納税をする側としてもその不条理に納得ができません。

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そこで不動産の価額を構成する四価ないし五価には、土地周辺状況や土地の使い勝手に応じて地価を補正できる基準補正値が設けられており、それに従って土地価格を修正することを地価補正と呼びます。
同じものが二つと存在しない不動産ならではの価値基準であると言えるでしょう。

補正値の種類は

  • 不動産鑑定評価の際に用いられる個別不動産条件による補正
  • 課税基準になる評価額の補正として路線価基準で計算した場合画地補正

があります。

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これらの基準をもとに不動産価額の補正を行い、合理的な不動産価値を求め、公平な値付けや課税価額の確定をするために、補正値・補正率というものは必要不可欠な要素であると言えます。

不動産における地価補正の基本

一般的に地価補正とは、その近隣にある標準的な宅地を基準としてなされ、それぞれの条件により増減した補正率によって割り出されます。

路線価を基準とした評価額についての補正に関しては、すべての要件にかかる補正率が補正率表として公表されています。

不動産はその個々が唯一無二の存在である資産ですから、それぞれの不動産は他の不動産とは異なる全くの個別要素が複雑に入り組んで存在しています。

ところが不動産の値付けは原則売主の自由であり、標準的な価額を逸脱していても、売主と買主双方の承認があれば、民法上売買契約は成立します。

この原則に日本独特の不動産事情が絡み、日本の不動産市場は世界的に見ても非常に特殊な価値要素を含んでおり、1つの土地に複数の価格が表面化してきます(一物五価)。
その中で、地価補正という価格修正基準の役割は非常に大きいといえるでしょう。補正価格一つで、売りたい土地や買いたい土地の価格が大きく変動してしまうのですから。

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地価補正の種類

冒頭にふれた地価補正の2種類、それぞれの内容をもう少ししっかりとみてみましょう。

ここから先は私たちのような素人が空き家売買を行う際には、正直言ってあまり直接関係がない内容です。不動産取引の深い知識が必要な方のみのために、簡単に代表的な地価補正例を記述しておきます。

1.不動産鑑定評価における個別要因による補正

不動産鑑定士が鑑定評価をする場合、それぞれの土地が持つ特徴的な固有要因で補正対象となるのは下記の通りです。

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※不動産鑑定評価では他に「地域要因」がありますが、内容的に個別の土地要因との重複が多いため、本項では個別要因で一括して説明をします。
  1. 地勢・地質・地盤など
  2. 日照・通風及び乾湿
  3. 間口・奥行・地積・形状など
  4. 高低・角地その他の接面街路との関係
  5. 接面街路の幅員・構造などの状態
  6. 接面街路の系統及び連続性
  7. 交通施設との距離
  8. 商業施設との接近の程度
  9. 公共施設・公益施設などとの接近の程度
  10. 汚水処理場などの嫌悪施設などとの接近の程度
  11. 隣接不動産など周囲の状態
  12. 上下水道・ガスなどの供給・処理施設の有無及びその利用の難易
  13. 情報通信基盤の利用の難易
  14. 埋蔵文化財及び地下埋設物の有無並びにその状態
  15. 土壌汚染の有無及びその状態
  16. 公法上及び私法上の規制・制約など

これらに優先して「方位格差(南向き、北向きなどによる価格差)」というものがあり、上記の要因について複合的に考察された結果に対して、方位による格差を勘案して最終的な補正がなされることになります。

方位については、居住の快適性に影響を与える日照・通風及び乾湿との関連でその影響を考慮し、さらに、方位が日照・通風及び乾湿に作用するほかの要因と複合する場合、互いの影響を考慮して格差率を査定し、その格差率を方位に代替させて表示することもあれば、逆にその他の要因に代替えさせて表示することもあります。

方位格差には更に土地の傾斜や高低差も影響を与えているようです。

2.固定資産税評価における補正

固定資産税における補正は、上記の鑑定評価における補正と大きくは変わりません。
しかし基準として路線価を置いていることと、広く平等に公布する必要性から、基本的には路線価に補正率をかけて算出することが出来るよう数値化されています。

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以下に数値化された価格補正率の代表的な一覧表(奥行、旗竿地、間口狭小地、不整形地等)を掲載しておきます。

奥行価格補正率表
奥行距離 ビル街 高度商業 繁華街 普通商業・
併用住宅
普通住宅 中小工場 大工場
4未満 0.8 0.90 0.90 0.90 0.90 0.85 0.85
4以上 6未満 0.92 0.92 0.92 0.92 0.90 0.90
6〃 8〃 0.84 0.94 0.95 0.95 0.95 0.93 0.93
8〃 10〃 0.88 0.96 0.97 0.97 0.97 0.95 0.95
10〃 12〃 0.90 0.98 0.99 0.99 1.00 0.96 0.96
12〃 14〃 0.91 0.99 1.00 1.00 0.97 0.97
14〃 16〃 0.92 1.00 0.98 0.98
16〃 20〃 0.93 0.99 0.99
20〃 24〃 0.94 1.00 1.00
24〃 28〃 0.95 0.99
28〃 32〃 0.96 0.98 0.98
32〃 36〃 0.97 0.96 0.98 0.96
36〃 40〃 0.98 0.94 0.96 0.94
40〃 44〃 0.99 0.92 0.94 0.92
44〃 48〃 1.00 0.90 0.92 0.91
48〃 52〃 0.99 0.98 0.90 0.90
52〃 56〃 0.98 0.87 0.88 0.88
56〃 60〃 0.97 0.86 0.87 0.87
60〃 64〃 0.96 0.85 0.85 0.86 0.99
64〃 68〃 0.95 0.84 0.85 0.85 0.98
68〃 72〃 0.94 0.83 0.84 0.84 0.97
72〃 76〃 0.93 0.82 0.83 0.83 0.96
76〃 80〃 0.92 0.81 0.82
80〃 84〃 0.90 0.80 0.81 0.82 0.93
84〃 88〃 0.88 0.80
88〃 92〃 0.86 0.81 0.90
92〃 96〃 0.99 0.84
96〃 100〃 0.97 0.82
100〃 0.95 0.80 0.80

※奥行距離の単位は、mです。

旗竿地
旗竿地の例

旗竿地の例

旗竿地とは、竿に立つ旗のように接道部分は細い通路のようで、奥で広がっている土地のことですが、旗竿地も補正が必要です。

接道部分の間口と奥行きの長さで補正がかかり、評価額は整形地より下がります。

歪んだ形状の土地

道路に対して垂直な形状でない土地も補正の対象です。整形地であった仮定をして、そこから足りない部分の面積について割合を掛けて補正計算します。評価額は整形地より下がります。

引用:http://gentosha-go.com/articles/-/333

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空き家隊長

空き家隊長

実家の相続をきっかけに空き家問題に直面。すったもんだの末に何とか売り抜ける。その際に経験したこと、様々な外部のプロに教えて頂いた空き家問題、土地活用問題について記事にしていきます。
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