売れない中古区分マンションを売るための見直しポイント

空き家の処分に困っている人は、何も戸建オーナーだけではありません。区分マンションを所有している人も、同様に悩みを抱えています。

現在の日本では人口が減り始めていますが、高級マンションから、小規模のマンションまでいまだに建設され続けています。

過剰供給された中古マンションが世の中には溢れかえっています。
よほどの条件の良いマンション以外は供給が多くなれば価格は下がるのが一般的です。

戸建てとの違いは、マンションは売れないと管理費・修繕工事積立金が毎月発生してきます。

それだけではなく、土地の持ち分が小さいマンションの場合は、戸建てと同じ価格でも固定資産税が高くなるので、いつまでも売れないマンションを所有していると費用の負担が大きくなります。

マンションが売れない理由に管理費や修繕積立金のように個人ではどうしようもない理由もありますが、それ以外の理由で売れない場合は何らかの対処をすることで改善できるかもしれませんので、理由を分析していきましょう。

見落としていた突破口が見つかるかもしれません。




中古区分マンションが売れない理由とは

売れない理由には単に価格設定が間違っている以外にも地域性なども関係してきます。
物件の立地条件や、周辺環境などいくつもの理由がありそのマンションは売れていないのです。

立地や周辺環境を改善することは無理ですが、その以外の要因で売れていないのであれば改善の余地があります。

売れない要因になっているものを一つ一つ詳しく解説していきます。

販売価格は適正か?

物には必ず相場があります。
これは不動産においても例外ではありません。これらの相場を無視した販売価格になっていないかを確認してみましょう。

確実に値上がりするような土地でない限り、相場より高い価格で売れる事はほとんどありません。

相場より高く売れる可能性としては、購入希望者が競合した場合などは価格のつり上げがあり、結果相場より高く売れる事もあります。

ですが、購入希望者が競合するという事は、販売価格が相場で売り出しているからこそであり、初めから相場よりも高く販売している物件は人は集まってきません。

管理費や修繕積立金がネックになっていないか?

いくらマンションの価格を安く販売しても、購入してから毎月支払う事になる管理費や修繕積立金の額を住宅ローンと合わせると毎月に支払いが高額になってしまい、とても買えるものではなくなってきます。

管理費や修繕積立金はマンションを維持するために毎月所有者が支払うものですが、高級なマンションほど管理費が高く、築年数が経っているマンションほど修繕積立金の額は高くなります。

また、管理費や修繕積立金は一般的に住戸が多いほど1戸当たりの負担は下がりますが、築年数では下がっていきません。

むしろ、築年数が経過していくと修繕する箇所も増えるため、修繕積立金は上がっていますくことになります。

現在の管理費と修繕積立金だけを見ても将来上がることを考えるととても買えるものではなくなってきます。

購入希望者の内覧で期待に応えられていない

中古マンションの外観はどうしても築年数を感じさせてしまうもので、新築に比べると劣る部分です。しかし、エントランスや廊下などの共用部分の評価は、室内の評価には影響しません。

その為、外観の評価がない分、室内の評価がとても重要になります。

中古マンションの供給が飽和状態にある現在では、築年数相当のマンションはいくらでもあります。購入希望者が築年数から想像しているよりも良い印象を与える必要があります。

売る事を考えて購入しようとする人は少ないでしょうが、売却すると決めた段階から室内をできるだけ綺麗な状態を保っておくように生活することをお勧めします。

室内の内覧で購入希望者の期待を裏切ってしまうと、ほぼ購入対象から外れてしまいます。

丁度、投資用不動産売買サイトで有名な「楽待」運営のYoutubeチャンネルで、いかに顧客に好かれる物件内装にリフォームするか?の具体的方法が載っている動画がありますので、参考までに視聴してみてください(※動画は賃貸客づけ目的のリフォーム事例ですが、売却目的の内覧にも大いに通じるものがあります)。

同じマンション内で類似物件が販売されている

総戸数の多いマンションなどは、年明けから3月にかけて出入りの活発な時期に入ります。その為、複数の部屋が販売されます。

マンション内の競合は、マンションの躯体と築年数が同じなので、強力なライバルです。

広さや、部屋の位置、日当たり、バルコニーの向き、エレベーターから近いか遠いかなどの条件は、どうしようもありませんが室内の綺麗さや価格は売主のさじ加減一つで良くも悪くもなります。

特に価格はお互いにライバル視をして、売れない場合は値下げ合戦になることも有ります。

やる気のない不動産会社では意味がない

やる気のない不動産会社というよりは、やる気のない営業マンといった方が良いかもしれません。区分マンションが売れる売れないは、どんな担当者があなたについたのか?によって大きく左右されるのです。

不動産会社としては不動産を売って初めて仲介手数料が貰えて、売り上げに繋がります。

その為、1件でも多く売って来いと従業員に発破をかけていますが、当の営業担当者がやる気のない人だったら意味がありません。

物件を不動産会社に預けたら一人の担当者がつけられますが、この担当者が数字に対する意識が低かったり、「売れなくても固定給だけもらえればいいや」などと思っている担当者では、せっかくの良い物件まで売れずに埋もれていってしまいます。

こんな場合は、営業担当者を変更してもらうか、いっその事、不動産会社の変更を検討しても良いでしょう。

需給バランスが崩れていないか?

マンションは50年持つと言われておりますが、建築当初と現在を比べた時の需要のバランスが大きく異なっている可能性があります。

そうなるとすでに需要がかなり小さくなっているため、売れない原因になっているのかもしれません。

例えば築20年の中古マンションがあったとして、この20年の間に周辺に他のマンションが建築されず、人口の増減もないような地域は珍しいでしょう。

また、マンションは数十戸から数百戸規模で建築されるので、いきなり目の前に大きなマンションが建築される可能性もあります。

購入した時は需要があったとしても、すでに飽和状態・過剰状態となっている為、売れにくい状況となっています。

最近では築年数の経過したマンションが空き家だらけになって、修繕もできずに老朽化していくことが問題として取り上げられています。

こうなってしまう前に『売れるときに売る』が原則です。

物件の販売価格の見直しを

不動産の価格は高く売りたい売主と、安く買いたい購入者がお互い交渉をした結果、売買価格が形成されていくものです。その為、不動産には定価というものはありません(一物五価)。

現在売りに出している価格も妥当性を証明するには薄いという事になります。

不動産には定価がないので、購入希望者との交渉で下がることも多いですが、値下げの交渉をされるからといって、初めから高い価格を設定していては購入希望者が現れないこともあるので苦労します。

同じマンション内や周辺のマンションで似たような売り物件があるときは価格をシビアに設定しなければ、競争相手に負けてしまいます。

査定価格=相場ではない

一般的に販売開始の価格を設定するには、不動産会社のアドバイスで設定していきますが、不動産会社の査定価格が託過ぎるケースもあるので注意が必要です。

中古マンションに限ったことではありませんが、どんな物件にも相場がありますので、この相場を意識しながら価格を設定する必要があります。

しかし、『相場=査定額』ではなく、『査定額>相場』になりやすいのは不動産会社の思惑が大きく関係していることもあります。

高く査定することで売主に高い売却価格を期待させる効果があり、「この不動産会社に任せてみよう」と思い込ませることができます。

このようなケースは初めから相場よりも高いので、若干の値下げぐらいでは現在の不動産市場には全く響かずに、値下げをしたのに売れないという事が起きます。

購入希望者は相場よりも安くなければ、安いと感じない為売主が適正価格以下で販売し、購入希望者に割安感を出していくしかないでしょう。

その為には、周辺の物件のチェックや、別の不動産会社に再査定をお願いするなどをして売主も自ら努力するしかありません。

マンションの場合は、似たような事例が得られやすいので、インターネットなどの不動産一括査定を利用するのも有効です。

空き家を高く売るための良心的不動産会社の選び方(不動産一括査定サイト一覧比較付)
あなたの(空き家)不動産の最高額売価を即座に知る方法が1つだけあります。 空き家不動産に限らず、土地、一戸建て、マンションなどの不動産...

同じマンション内の競合には注意が必要

同じマンション内で別の部屋が販売されている場合、比較対象として見られ階数や邦楽、間取りなどの条件が似ている場合などは、価格の安い方から売れていきます。

その結果、マンション内で複数戸売却に出されている場合は、他の部屋よりも安くしないと売れ残ってしまいます。

同じマンション内で複数戸売却に出されている場合は、売主同士の価格競争になりがちで、予想以上に値下がりが進んでしまう事もありますので、絶対に売らなければいけない事情がある場合を除いては、不必要に下げる必要はありません。

一度値下げをすると値上げをすることはほぼ無理なので、いったん値下げするのをやめて、相手の不動産が売れるのを待って、適正価格で売る方が利益は大きいかもしれません。

一度売り出しを止めてみる

長い期間売れずにインターネット上に掲載されているような物件は、購入希望者目線で考えると、「いわくつきの物件なのか」「売れない困った事情があるのではないか」などと疑ってしまいます。

その結果いつまでも売れずに残ってしまう事になります。

こういう状況になってしまった場合、一度思い切って売り出しを中止し、少し間を開けてから値下げをして新着物件情報として販売開始してみるのも有効な手段と考えられます。

インターネット上のサイトでは新着物件から先に表示されるため新着ならほとんどの購入希望者が目にします。

中古マンションの売却物件は相当な数がありますので、新着でいられる期間も短くて、すぐに過去の物件となっていくことを踏まえると値下げをするたびに新着として掲載数のも効果的です。

販売物件の質を上げる

物件が売れない理由として、販売価格が高すぎるという事はもちろん一番の理由になります。

また、マンションの躯体や外観などの条件は変えることができないので、せめて室内だけでも綺麗にみせれば売れやすくなるのではないでしょうか?

綺麗な物件が売れやすいのは間違いなく、問題はリフォームをどこまで手を入れるかになります。

売主が良いと思う事を買主も良いと思うとは限らない

築浅で売りに出されているマンションに多いのですが、綺麗に使っているから大丈夫だと考えている売主が多くいます。

その為、何もリフォームやクリーニングなどの手を加えないで売りに出して、結果売れ残ってしまうというケースの少なからずあります。

どれほど綺麗に使ったとしても中古マンションは他人の「使用済み物件」なのですから、前の住人の痕跡はできるだけ残したくないというのが心情です。

人が使ったものはどこまでいっても人が使ったものです。

例えるなら服などを買う際に、一番上にある服を手に取って広げてみて気に入れば、自分に合うサイズの服を、できるだけ人が触れていなさそうなところからとってはいないでしょうか?

服だけではなく、スーパーなどの商品でも同じで人が触ったものを嫌い、陳列棚で2列目以降の商品を購入するという事は非常に多いです。

マンションの場合、同じことはできませんが、それぐらい綺麗な物件が求められているのは確かで、売主視点の綺麗さと買主視点は異なります。

リフォームをしたがために買主を逃している

まだ現れない買主の好みに合わせてリフォームすることはまず無理な話なので、古い中古マンションのリフォームは買主に任せるのが得策です。

特にキッチンや洗面台などといった水周りの高さで使い勝手が変わるような設備は、リフォームをしてその人に合わせるのが一般的なので、売主が変にリフォームをしてしまうと見当違いなことをしてしまう可能性があります。

新品の設備で綺麗であっても、使い勝手の悪い設備では主に家を預かる女性が首を縦に振ってはくれません。

リフォームをしてしまったがために、こうしたハンデを背負わないようにしましょう。

ただ、例外的に印象を良くするため、壁紙の張替え程度の小規模なものなら考える価値はあります。

壁紙にも選びきれないぐらいの種類がありますので、よほど奇抜な壁紙を除けば好みの差は出にくいものです。また、壁紙は部屋に対して占める割合も多く、大きく印象を変えることができるでしょう。

リフォームは不要でもクリーニングは必要

築年数の経過しているマンションは、外観が部屋の評価と分離して考えられるので、綺麗に見せるためには売主の努力でできるだけ多くの購入希望者を集める必要があります。

見た目が古いマンションの場合、室内を綺麗に保っておくことでギャップが埋まれ「築年数の割には室内は綺麗だな」と購入希望者に思わせることが大切です。

購入希望者の好みがあるとはいえ、誰でも受け入れやすい白系の壁紙なら問題なく、もし自分で張り替えたいなら再度張り替えることも検討しましょう。

また、電球などの照明も新品に取り換えるぐらいの覚悟で購入希望者の内覧に備える必要があります。

リフォームまでは必要ないですが、最低でもハウスクリーニングだけは売り遅れの原因にもなりかねます。

特に水周りの掃除は素人の掃除では綺麗に汚れを落とせることが出来ない為、専門の業者に依頼して数万円の出費は大きいですが、それで売れやすくなるのでしたら数万円の出費もあまり抵抗はないのではないでしょうか。

また、ハウルクリーニングを業者に依頼した場合、不動産会社に「ハウスクリーニング済」と広告してもらうようにお願いしましょう。

空き家と居住中での販売の違い

不動産の販売は現在空き家でいつでも見られる状態の場合と、所有者がまだ居住中で住みながら売りに出している場合があります。

空き家の場合は、購入希望者の都合で室内を見ることができますが、居住中の物件の場合は、売主の都合も考えなければいけない為、時間がかかることもあります。

また、空き家の場合、家具や家電などの生活に必要な物すべてが運び出されているため、ガランとした室内を見なくてはなりません。

そうなると生活感のない部屋になり実際に住んだ時のイメージが湧きにくくなりますが、反対に居住中の場合は現在の所有者が実際に住んでいる状態を見られるので、家具の配置やソファーやテーブルといったものが配置してあり生活感のある部屋を見られます。

初めからリフォームやリノベーション目的で買う人以外は、室内が見たいはずですから内覧を希望している人には空き家の方が好まれます。

また、一度ハウスクリーニングをしていると内覧があったとしてもそれほど室内は汚れない為、管理が楽ですし、不動産会社からしても内覧の段取りが簡単にできるので空き家の方が売れやすいと言えます。

空き家の場合は、オープンハウスを開催することで内覧者数を増やす事が出来ます。

このように空き家にするメリットは大きいのですが、売れるかどうかわからない物件のために空き家にするのはリスクが高いので敢えて空き家にするのは疑問です。

わざわざ仮住まいを探してまで空き家にするにはデメリットが大きすぎる為、住みながら売却すると決めたのなら、他人の家に住まわせてもらっているという気持ちでこまめに掃除をしておきましょう。

 自分の物件の広告は必ず見ておく

不動産会社に物件を預けたら、広告をしてくれますが、この広告は売主も必ず目を通すようにしましょう。

広告にはインターネットのポータルサイトへの掲載、ポスティングチラシなどの紙媒体などがあります。

これらの広告は事前に売主が確認しておくべきなのですが、実際は不動産会社任せになっているのが現状です。

インターネット広告は、不動産会社のホームページなのかSUUMOのようなポータルサイトなのかもチェックしておきましょう。

どちらにも掲載されている方が、購入希望者の目につきやすくなるのは明らかです。

紙媒体の広告については、売却物件と同じマンションにも配られていることもあるため簡単に確認することはできます。

新聞の同じマンション折込チラシに関しては、新聞を取ってさえいれば自然と確認ができます。

不動産情報誌の広告については、わざわざ購入してまで確認する必要はなく、インターネット広告の方が断然効果が高いので、気にする必要ありません。

例えば自分が買主だった場合を考えて興味の湧くような広告になっているかどうかをしっかりチェックしましょう。

早く売却してしまいたいと考えているのに、あまり広告してくれないような不動産会社なら、媒介契約を見直す必要があるかもしれません。

両手取引に注意

両手取引とは買主と売主どちらからも仲介手数料を受けとる取引の事を指します。

自社で預かっている物件を、自社に来られた買主に売れた場合、売主と買主から仲介手数料が貰えますが、他社が連れてきた買主の場合、売主からしか仲介手数料を受け取ることができません。

そうなると両手取引の半分の売り上げしか上がりません。

その為、不動産会社はわざと他社からの申し込みや問い合わせをシャットアウトしてしまう事もあります。

これを『囲い込み』と言います。

まとめ

マンションは管理費や固定資産税などが発生し、維持するための費用が高い物件です。

また、古くなったからと言って解体することはできない為、土地の購入を目的としている購入層は対象にならないなど、戸建てと違った事情があります。

やる気があって誠実な不動産会社を選定するのは当然のことですが、売主自らも想定外の価格まで下げる、費用をかけてでも印象を良くするといった対処法も検討するべきでしょう。

The following two tabs change content below.
空き家隊長

空き家隊長

実家の相続をきっかけに空き家問題に直面。すったもんだの末に何とか売り抜ける。その際に経験したこと、様々な外部のプロに教えて頂いた空き家問題、土地活用問題について記事にしていきます。
スポンサーリンク

土地・家・マンションの無料一括査定サイト40社