空き家不動産のお悩み、困りごと別の相談先一覧

あなたがどんなに空き家不動産の処分で困っていても、「空き家のことなら1から100まで何でもお任せください」という何でも屋業者には注意してください。

なぜなら空き家の困りごとは千差万別・多種多様で、例えば空き家の売却が得意な業者が、空き家の建て替えに詳しいとは限らないのです。

空き家問題に関して「何でもお任せください」という宣伝文句は胡散臭い、といえます。

ではどうするか?

具体的な空き家問題の困りごと内容別に、適した相談相手を変えるべきです。
様々な立場からのアドバイスが得られれば、セカンドオピニオンを得る意味合いも生まれるうえ、複数の意見を総合的に判断して、自分自身の行動方針を決定することができます。

ここでは6種類の空き家問題に対応できる「6人のプロ」を紹介します。




目次

悩みと相談先1:空き家管理の問題相談

「いまはまだ所有している空き家に住むことができないけど、しばらくは売るつもりも貸すつもりもない」

そのような方は、所有する空き家不動産の資産価値を落とさない工夫が必要です。
空き家に限らず住宅は人が住まないと劣化速度が急激に速まるので、自分自身で空き家の維持管理ができない場合は、空き家管理を格安で代行してくれる外部業者が頼りになります。

空き家管理の業務はおよそ10種類

外部業者を上手に使って空き家を管理するには、まずは所有者自身が「空き家不動産の何をどれくらい管理しなければならないのか」を把握しなければなりません。

国土交通省のホームページに掲載されている「自宅(空き家)管理サービスの現況」には、空き家管理のメニューが、3分類10種類紹介されています。

分類 具体的な業務
Ⅰ 住宅内の管理 a 通風・換気
b 確認・点検
c 清掃・片付け
d 不用品処分
Ⅱ 外回りの管理 e 確認・点検
f 郵便物等の確認
g 清掃・片付け
h 庭の管理・剪定
Ⅲ代行業務 i 指定の近隣訪問
j 修理手配

この3分類10種類の仕事を行う外部業者は、次の5者が考えられます。

  1. 不動産業者・賃貸住宅管理業者
  2. 工務店・造園会社
  3. ビルメンテナンス会社・警備業
  4. 空き家関連NPO法人
  5. 便利屋

この5者はそれぞれ得意の業務が異なりますので、それぞれを詳しく見てみましょう。

換気や点検なら不動産業者・賃貸住宅管理業者へ

不動産業者や賃貸住宅管理業者が得意な空き家不動産の管理業務は、以下の6業務です。

分類 具体的な業務
Ⅰ 住宅内の管理 a 通風・換気
b 確認・点検
c 清掃・片付け
Ⅱ 外回りの管理 e 確認・点検
f 郵便物等の確認
g 清掃・片付け

住宅内の管理も外回りの管理もほぼオールラウンドにこなしています。
彼らが苦手なのは、不用品の処分と庭の管理・剪定と代行業務くらいです。

福岡市のある不動産業者は住宅内の管理として「1時間の通気換気、雨漏り確認、清掃、1分間の通水」を月1~3回行います。
料金は月額7,000円からとなっています。

同じ不動産業者は外回りの管理も同じ料金で行っていて、業務内容は「塗装・外壁・木部・鉄部のメンテナンス確認、近隣情報の確認、庭木の確認」となっています。

工務店・造園会社は外回り管理が得意

「空き家の中は見られたくない。敷地内や庭や空き家の外観の管理だけをお願いしたい」という空き家オーナーは、工務店や造園会社に管理を依頼するとよいでしょう。

工務店と造園会社の得意業務は次の通りです。

分類 具体的な業務
Ⅱ 外回りの管理 e 確認・点検
g 清掃・片付け
h 庭の管理・剪定
Ⅲ代行業務 j 修理手配

工務店に管理を依頼しておけば、空き家に異常が見つかったらそのまま修理修繕を依頼することもできます。
広い庭がある豪邸が空き家になっている場合は、庭木などの植物が枯れないように造園会社に管理を依頼するとよいでしょう。

清掃や確認作業ならビルメンテナンス会社・警備業

ビルメンテナンス会社や警備業は、都会のビルや集合住宅の管理以外にも清掃ビジネスも展開しています。
つまり、建物管理のノウハウと清掃という武器があるので、空き家管理が行えるのです。

ビルメンテナンス会社と警備業の得意な仕事は空き家の外回り管理と清掃・片付けです。

分類 具体的な業務
Ⅱ 外回りの管理 e 確認・点検
g 清掃・片付け

ある警備会社は空き家の外観の確認と郵便ポストの整理を月1回行っていて、費用は月額4,200円です。

別の警備会社はホームセキュリティと月1回の空き家内の換気通水をセットにしたサービスを、月額5,250円で提供しています。

ビルメンテナンス会社や警備会社に空き家管理を依頼すると、制服を着たスタッフが訪れることになるので、空き家所有者としては周辺の住民に「空き家になっているけどしっかり管理している」ことをアピールできます。

空き家関連NPO法人や便利屋の活用法とは

日本経済新聞社が発刊している「あなたの空き家問題」の著者である上田真一氏が運営するNPO法人空家・空地管理センターは、「月額100円管理サービス」というユニークな事業を展開しています。

価格が安すぎて不安と感じるかもしれませんが、なるほど安いはずです「スタッフによる月1回の空き家外観目視チェック+α」しか行わないのです。

月額100円の他に、契約時に3,800円を支払う必要があり、それで「+α」である「管理中であることを示す看板の設置」「クレームの初期対応」「巡回報告書のメール送信」を行っています。

このサービスは「がっちり隅々まで空き家を管理」とはいきませんが、不法侵入や放火などの犯罪に対する「応急処置」的な効果が期待できます。

また、かつて農家だった空き家を所有している人は、建物のみならず物置の中の農器具類の処分にも頭を悩ませているのではないでしょうか。
農業以外の使い道がない物品は換金性が低くリサイクルショップも引き取ってくれません。

そういうときは、便利屋に依頼することをおすすめします。
便利屋は「意外なルート」を持っているので、両親や祖先が遺してくれた農器具類をどこかで役立ててくれるはずです。
お金にならなくても、良い供養になるでしょう

100円管理サービス
サービス内容 当センターが提供する「100円管理」サービスは、所有する空き家を月額100円で管理することができ&

悩みと相談先2:空き家売却・処分の問題

空き家不動産を手放す場合、空き家と土地をそのまま売るか、空き家を撤去して更地にして売るか、の2つの方法があります。

いずれの場合も

  1. 不動産売却一括サイトで不動産業者をいくつか見つける
  2. その中から最も良い条件を提示した不動産業者に相談する
  3. 解体業者に相談する(更地にする場合のみ)

という段取りになります。

不動産売却一括サイトを活用する

不動産物件そのまま売るにしても更地にするにしても、空き家不動産の売却で失敗しないコツは、複数社の見積もり書を取ることです。

見積もり書とは「その空き家不動産を○○円で買い取ります」と明示した書類のことです。
最適の業者を選ぶには、複数の見積もり書を机の上に並べ、提示金額を冷静に見比べつつ、どこの会社に売却するのが最もベストな選択肢かを推し量る必要があるのです。

しかしこれを自力でやろうとすると、複数の不動産会社に電話をして、いちいち営業担当者と会って事情を説明し物件を見せる、といったことをしなければなりません。

そこで活用していただきたいのが不動産売却一括サイトです。
ここでは「HOME4U(ホームフォーユー)」を例にとって解説します。このサイトはIT大手のNTTデータグループが運営しているので安心して使うことができます。

>> HOME4Uを含む無料の不動産売却一括サイトの一覧はこちら

空き家を高く売るための良心的不動産会社の選び方(不動産一括査定サイト一覧比較付)
あなたの(空き家)不動産の最高額売価を即座に知る方法が1つだけあります。 空き家不動産に限らず、土地、一戸建て、マンションなどの不動産...

HOME4Uのトップ画面から、空き家不動産がある都道府県を選び、後は画面の指示に従って空き家情報を入力していくだけです。
もちろん登録は無料です。

HOME4Uには、大成建設、東急リバブル、野村の仲介、三菱UFJ不動産販売などの大手から地方の不動産会社まで550社が登録しています。
550社もあれば、あなたの空き家不動産を最も高く買い取ってくれる業者が見つかるはずです

不動産業者に個別相談する

複数の不動産業者から見積もり書を取る理由は、不動産業者には得意分野と不得意分野があるからです。

不動産業者は、自分たちの得意分野の不動産については高く買い取り高く売ることができますが、不得意分野は売るルートを知らないので、安く買い取ろうとします。

しかし普通の空き家所有者は、それぞれに不動産業者の得意分野を見分けることができないので、複数の業者に見積もり書をもらって、あとでゆっくり比較検討するというやり方をお勧めいたします。

大手不動産会社、それぞれの得意分野

例えば、先ほど例として挙げた不動産業者だけでも、これだけの違いがあります。

大手 大成有楽不動産販売株式会社 大手ゼネコン、大成建設株式会社グループ
東急リバブル株式会社 東京急行電鉄株式会社グループ
野村不動産アーバンネット株式会社

(野村の仲介)

国内最大手証券会社の野村証券グループ
三菱UFJ不動産販売 メガバンクの三菱東京UFJ銀行グループ
中小零細 無数に存在する地元の不動産業者

大手ゼネコン系の不動産業者は、大規模開発をする可能性がある地域の不動産の取り扱いに強みがあります。

都心部に空き家不動産をお持ちの方は、大手ゼネコン系不動産業者に見積もり依頼をすることを忘れないでください。

東急リバブルのような私鉄インフラ会社の系列にある不動産業者は、私鉄沿線の空き家不動産の取り扱いに力を入れています。
私鉄沿線の空き家に人が住むと、鉄道の利用客が増えるからです。

証券会社系や銀行系の不動産業者の利用に適しているのは、空き家不動産以外にも多くの資産を抱えている富裕層です。
株式や預貯金などの金融資産と合わせて管理してもらえますので、「他の資産の運用も任せてもらえるなら」という条件で、処分に困っている空き家不動産を好条件で引き取ってもらえるかもしれません。

いずれにしましても、大手の不動産業者は一般消費者がうかがい知ることができないビジネス戦略を持っていますので、あなたの空き家不動産が各不動産会社の営業路線に上手にはまると、高値で買い取ってもらえる可能性が出てきます。

中小零細不動産会社はローカル営業力が強み

また、大手不動産業者から「仲介することができない」と言われた空き家不動産や過疎地の物件は、地元の中小零細の不動産会社に相談すると解決の糸口が見つかるかもしれません。
地元の不動産業者の中には、行政の空き家対策に協力していることがあるからです。

解体業者に相談する

あなたの空き家不動産が、最早誰かが住める状態でないときは、いずれかの段階でその空き家を解体する必要があります。

現状のまま空き家不動産を不動産業者に引き渡す場合、あなたに支払われる売却金額は、解体費用とその手間賃を差し引いたものになります。
従って、あなた自身が解体業者を手配れば、少なくともその手間賃は節約できます。

空き家の解体費用の相場と補助金情報
空き家問題解決ノート:空き家の解体費用の相場と補助金情報はお任せ 実家が空き家となって久しく、年間数度の草刈りや空気の入れ替えの手間も...

住宅解体ビジネスにもたくさんの業者が存在するため、次のような業者を比較するサイトもありますが、複数業者から最も安い見積りがすぐに提出されるので重宝するでしょう。







解体業者から見積もり書を取る場合、市役所などへの届け出や近隣住民への周知なども含めて解体してくれるのかどうかも確認してください。

空き家所有者自身が解体業者を手配したら、解体後は法務局に「建物滅失登記」を行わなければなりません。

建物滅失登記について - 忘れてはならない空き家の解体後の手続き
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悩みと相談先3:空き家を誰かに貸したい問題

空き家不動産を完全に手放してしまう場合、売却価格が想像以上に安くなるリスクはありますが、「もう空き家について悩まなくてよくなる」という解放感が得られます。

一方、空き家不動産を保有し続けて誰かに貸す場合、毎月お金が入ってくるメリットはありますが、「きちんと汚さず使ってもらえるだろうか」「お金は継続的に入ってくるのだろうか」「借り手が現れなかったらどうしよう」という不安が生じます。

つまり、空き家を貸すことを決めた方は、

  • 確かな管理
  • 確かな収入
  • 確かな借り手

の3つを確保してくれる外部業者を探さなければなりません。

賃貸仲介を得意とする不動産業者

不動産業者に空き家の賃貸を任せる場合でも、空き家の所有者が「賃貸業務の基礎知識」を身に付けておかないと、良質な不動産業者の選定ができません。

空き家の賃貸業務には次のようなものがあります。

空き家を賃貸に出すときの業務例

  1. 入居希望者を集める(★)
  2. 入居者と入居契約を結ぶ
  3. 家賃や敷金などの徴収
  4. 家賃や敷金などの所有者への送金管理(★)
  5. 家賃が滞納したときの督促管理
  6. 家賃回収が見込めなくなった時の保証(★)
  7. 修繕が必要になったときの対応
  8. 入居者が退去するときの段取り
  9. 入居者が退去するときの敷金の精算
  10. 不良入居者への対応

空き家所有者は、不動産業者にこれらの業務を具体的にどう行うのかしっかり聞いてください。

特に星印(★)を付けた3項目については、不動産業者の営業担当の口頭説明を聞くだけでなく、書面で示してもらいましょう。

入居者の募集活動や家賃保証はコストがかさむため、これらのサービスが充実すればするほど不動産業者の手数料が上がり、空き家オーナーの収入は減るわけですが、そこは「空き家賃貸のコスト」と割り切って、賃貸管理業務をしっかり運営してくれる業者と付き合っていったほうがいいでしょう。

リロケーションプラン(転貸型 定期借家契約) - リロケーション・マンションを貸すなら東急住宅リース
リロケーションプラン(転貸型 定期借家契約)をご紹介します。東急コミュニティー・東急リバブル・東急リロケーションの賃貸住宅運営・社宅代行部門を統合した東急住宅リースは賃貸物件の運営管理のトータルでサポートします。

悩みと相談先4:空き家を建て替えたい問題

所有している空き家を建て替えるときの相談相手は建築会社やハウスメーカーになります。
空き家を解体してその土地に新しい家を建てることが「難しくない」物件であれば、複数の建築会社に見積もり書を依頼すれば済みます。

問題は建て替えが難しい物件、つまり再建築不可物件になっている空き家の建て替えです。

建替えが難しい物件(再建築不可物件)に対応できる建築会社

現在の建築基準法には、「幅4mの道路」に「敷地が2m以上設置していなければならない」というルールがあります(接道義務)。

このルールが定められる以前に建てた住宅は、そのままの状態であれば法律違反になりませんが、その住宅を解体してその場所に新しい住宅を建てることは許されません。

――ということが一般的な理解ですが「セットバック」という方法を使うことで、空き家の建て替えができる場合があるのです。

セットバックとは、空き家の敷地が接している道路が幅4m未満の場合、その道路の中心線から2m離れた場所に新しい住宅を建てることです。

セットバックによって建築基準法がクリアできるかどうかは、空き家所有者が簡単に判断できる内容ではありませんが、こうした「意外に知られていない裏技」的な手法を知っている建築会社は頼りになります。

優秀な建築会社はさらに、新築に建て替える以外にも、リフォームや賃貸といった提案もしてくるはずです。
営業担当の話をじっくり聞き、豊富な選択肢を持っているかどうか確かめましょう。

対処に困る再建築不可物件とは?相場と活用を考察
実家を相続したら、再建築不可物件と判明しました。 トホホ・・な状況に陥りますが、このまま空き家で放置しても状況は悪化するだけです。...

アパートに建て替えるときは不動産コンサルタントに相談を

空き家不動産の所有者なら、セールスマンが突然自宅にやってきて「空き家を取り壊してアパートを建てませんか」といった営業を受けたことがあるのではないでしょうか。

土地オーナーにアパート経営をすすめるテレビコマーシャルもたくさん流れていますが、空き家不動産のアパートへの建て替えは社会問題に発展しつつある懸念を含んでおり、重々に注意する必要があります。

アパート建築が止まらない ~人口減少社会でなぜ~ - NHK クローズアップ現代+
2015年5月11日(月)放送。全国で深刻化する「空き家問題」。とりわけアパートなどの賃貸住宅は5戸に1戸が空き部屋となる一方、新規の建築は増え続けている。そのおよそ半数を占めているのが、住宅メーカーや不動産会社が提案するサブリース形式のアパート。会社は、空き部屋があっても「30年家賃保証」するとして、土地を持って...

というのも国内のアパートは供給過剰状態にあります。
新しい物件から次々借り手が付き、古くなったアパートは値下げをしなければ借りてもらえない状況です。

もしあなたにアプローチしてきた業者が「30年に渡ってこれだけ儲かりますよ」とシミュレーションを示したときに、そのときの設定家賃が30年間変わらずずっと同じ金額だったら「怪しい」と感じてください。

きちんとした業者なら、家賃の下落を想定したシミュレーションを示すはずです。

従って、空き家不動産を使ってアパート経営に乗り出すときの相談相手は、アパート経営をすすめてくる業者ではなく、家賃下落や日本全体の不動産価格トレンドまで加味したうえで、現実的な投資シミュレーションが行える不動産コンサルタントです。

例えば旭化成グループの旭化成ホームズ株式会社は、空き家不動産所有者のコンサルティングをするときに、その物件の現地調査や、そこにアパートを建てたときの市場調査を行っています。

空き家のアパートへの建て替えは、そのほかの空き家の処分方法と異なり、あなたは「事業運営」と「経営」という新たな仕事を担うことになるので、より慎重な対応が必要になるでしょう。

立替予算がない場合は…リフォーム会社にリノベーション相談

空き家を建て替える予算がない場合、建物の内外装リノベーション、リフォームを検討することになると思いますが、リフォーム会社の選定はとても難しいので注意してください。
ご存じの通り、一部のリフォーム業者は悪質な営業を未だに行っているからです。

公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、リフォーム業者を選定する前に、専門家に相談するよう呼びかけています。

住まいるダイヤル(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)
(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、国土交通省の所管する公益法人として、住宅の取得やリフォームをお考えの方に、是非知っておいていただきたい情報の提供を行っています。また、住宅品質確保促進法に基づく住宅紛争処理支援センターとして、住宅に関するご相談の受付や弁護士会が行う紛争処理の支援など通じて住宅購入者等の利...

またリフォーム会社に「1級または2級建築士」「増改築相談員」「マンションリフォームマネジャー」といった資格を持つ従業員がいるかどうかも、選定基準になります。

同センターは「電話相談窓口」を開設していて、1時間までの相談が無料です。

住宅リフォーム・紛争処理支援センター 
電話相談窓口の電話番号

0570-016-100

※つながらない場合は 03-3556-5147
※平日の10時~17時

ちなみに公益財団法人とは、公益性の診査を受け、内閣府または都道府県から認定された団体です。

参考資料 「リフォームに関するトラブルとその対応方法」

悩みと相談先5:更地にした空き家敷地の運用問題

空き家不動産の活用法は、住宅建て替えやアパート経営だけではありません。
空き家を解体した後の更地を使って、駐車場経営レンタルボックス経営に乗り出すこともできます。

駐車場運営会社に相談

月極駐車場・コインパーキングの経営で空き家不動産を活用する方法
空き家跡地の活用での「駐車場経営」を考える 空き家が売れなくて困っている人や、空き家を解体して何か別の方法で土地ごと有効利用できないか...

空き家不動産を活用した駐車場経営は、空き家所有者自らが駐車場を整備して運営するのではなく、駐車場運営会社に手数料を支払って準備と運営を任せることができます。

この場合も、百戦錬磨の業者と、駐車場経営の素人である空き家不動産所有者がタッグを組むわけですから、業者の選定には注意したいものです。

最良の業者を見付けることは難しいのですが、最悪の業者を回避する手段は比較的簡単です。それは業界団体に加盟している業者を選ぶことです。

行政処分を受けているような最悪な業者は業界団体には加盟できないので、業界団体に加盟している業者は質が一定程度保証されているのです。

駐車場運営ビジネスの業界団体は「一般社団法人日本パーキングビジネス協会」といい、2017年10月現在、79社が登録していますが、加盟業者名はこちらのサイトで閲覧できます。

日本パーキングビジネス協会(JPB):会員一覧
日本パーキングビジネス協会(JPB)の公式サイトです。日本パーキングビジネス協会(JPB)の会員一覧ページです。JPB協会正会員と賛助会員の一覧がご覧になれます。

レンタルボックス運営会社に相談

レンタルボックスやトランクルームは、「物置を貸し出す」ビジネスです。
倉庫業を営むには行政の認可が必要ですが、個人用の荷物を預かるレンタルボックス・トランクルームは倉庫業とは区別されています。

レンタルボックス・トランクルーム事業は、それほど広い土地を必要とせず、またそこに人が住むわけではないので建物のつくりや設備もアパートより簡素なもので足ります。

レンタルボックス・トランクルーム市場にも、私鉄企業や不動産業、ビルメンテナンス会社など多くの企業が参入しています。

業界団体は「一般社団法人レンタル収納スペース推進協議会」といい、業者の一覧はこちらのサイトで閲覧できます。

協議会概要 | レンタル収納スペース推進協議会
レンタル収納スペース推進協議会とは、RS推奨店舗の検索、新規オープン店舗

悩みと相談先6:空き家を使った資産運用問題

野村総合研究所の発表に基づくと、一般的に、1億円以上の資産を持つ人のことは富裕層と呼べるそうです。
富裕層の土地活用には、単純に利益を生むための投資といった考え方に加えて、富裕層個人の総体的な税金を安くするために、あえて不動産でお金を使うというやり方も含まれてきます。

例えば一時的に流行った富裕層の節税方法として、現金を持つよりもタワーマンションを購入したほうが、土地評価額との差違が生まれるために、相続税が安く収まるといった考え方などが有名です。

もしもあなたがそうした富裕層に該当するならば、空き家対策は、金融機関土地活用コンサルタントに相談したほうがいいかもしれません。

ちなみに、一般層と富裕層の違いは以下の通りです。

金融資産保有額(預貯金、株式、債券等) 世帯数と保有額
一般層 3,000万円未満 4,173万世帯、603兆円
一般上位層 3,000万円以上、5,000万円未満 681万世帯、282兆円
準富裕層 5,000万円以上、1億円未満 315万世帯、245兆円
富裕層 1億円以上、5億年未満 144万世帯、197兆円
超富裕層 5億円以上 7万世帯、75兆円

出典 野村総合研究所、2015年調べ

金融機関に土地活用を相談する

三菱東京UFJ銀行

三菱東京UFJ銀行などでつくる三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、2018年3月までに、金融資産保有額5億円以上の「超富裕層」向けのサービスを拡充すると発表しました。

MUFGには、銀行、信託銀行、証券会社があり、その中の精鋭社員を集めて、超富裕層の資産形成を手伝うのです。

富裕層が抱える空き家は大きなビジネスになる可能性を秘めているので、金融機関としては空き家を上手に活用し富裕層に利益をもたらすことで、手数料を獲得できるわけです。

富裕層でなくても、仕事などで銀行や証券会社と密にお付き合いしている空き家所有者は、一度相談してみることをおすすめします。

金融機関はマネー情報の集積地ですので「おいしい情報」が得られるかもしれません。

三菱UFJ:「超富裕層」狙い、新組織 エース級を集中 - 毎日新聞
 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、金融資産数十億円規模の「超富裕層」の顧客を対象としたサービスを強化する。年度内にも、傘下の銀行、信託、証券各部門のエース級社員を集めた新組織と新ブランドを創設し、資産承継など顧客ニーズに合ったサービスを拡充する。みずほFGや三井住友FGも体制強化を
みずほ信託銀行

みずほ信託銀行とみずほ銀行は2016年に、東京都と「空き家の有効活用、適正管理等の推進に関する協定書」を交わしました。

空き家を建て替えるときの融資や、資産継承、遺言信託などの相談に応じています。

出典「東京都における空き家の有効活用、適正管理等の推進に関する協定書の締結について」

土地活用コンサルタントに相談する

資産価値が高い空き家の処分に困っている方は、「土地活用コンサルタント」や「財産コンサルタント」に相談するのも一計です。

空き家相談に乗ってくれるコンサルタントは、「不動産系」と「資産形成系」に分かれます。

不動産系コンサルタントは、不動産処分に関する情報は手厚いのですが、狙いは不動産売買を促進することですので「処分ありき」で話が進んでしまうかもしれません。

いますぐ空き家を処分したい人には向いていますが、「とりあえず税金対策や今後の見通しを尋ねたい」だけの空き家所有者には不向きかもしれません。

資産形成系コンサルタントの目的は、顧客の資産を運用し手数料をもらうことなので、空き家不動産の「最も損しない処分法」を考えてもらえます。
ただし、空き家処分はとても難しいので、その資産形成系コンサルタントが空き家問題に詳しいかどうか見極める必要があります。

いずれの場合も、初回の相談は無料にしていることが多いので、まずは話を聞いてみてはいかがでしょうか。

悩みと相談先7:空き家の相続・法律・税金の問題

相続、税金問題に絡んで空き家の処分方法を決めかねている方は、まずは行政機関に相談することをおすすめします。
行政機関が個人の財産について相談を受けることは滅多にないのですが、空き家問題は特別です。行政はいま、空き家問題に頭を悩ませているからです。

また、税理士や弁護士も「良い知恵」を貸してくれるかもしれません。

税務署に空き家問題を相談する

税務署は一般の人があまり利用しない行政機関だと思いますが、特に空き家不動産を相続したり、売却したりする方にとっては、空き家対策特別措置法などにのる税額控除の仕組みをはじめ、譲与所得税計算から相続税まで、何かと縁がある行政機関になります。

実際「損をしない空き家処分」を目指すには税金の知識が欠かせず、それを最も正確に、そして丁寧に教えてくれるのが税務署そのものです。

相談方法はいたって単純で、最寄りの税務署に直接出向いて相談窓口に向かうだけです。
国税庁のホームページに自宅の郵便番号を入力するだけで、一番近くの税務署が分かります。

国税局・税務署を調べる|国税庁

税務署に行く前に、「何を聞きたいか」を紙に書いておくことをおすすめします。

空き家の住所、空き家の建築年月日、空き家になっている住宅を買ったときの価格、いつから空き家になっているのか、その空き家をどうしたいのか――を書いておくと、それを税務署職員に見せるだけで、彼らはすぐに「この人が何に悩んでいるか」が分かります。

税務署に行く前に電話をして、税務署職員の都合の良い日時を聞くとよいでしょう。
もちろん役所なので営業時間内はいつでも相談を受け付けてくれる建前になっていますが、役人といえども人間なので、暇な時間だと心に余裕が生まれて親切に回答してくれます。

税務署職員から1時間ほど「空き家と税」のレクチャーを受けるだけで豊富な知識を身に付けることができます。

不動産業者との打ち合わせでより深い話ができるようになります。

不動産売却の「所得税控除」パーフェクトガイド
相続した空き家不動産を売却すると、所得税がかかります。 予想を上回る価格で売れると嬉しいのですが、一方で所得税がどれほど跳ね上がる...

その他の行政機関(税務署以外)に空き家問題を相談する

税務署以外で頼りになる行政機関のひとつに、東京都都市整備局があります。
ここは2016年に「空き家のワンストップ相談窓口」を開設しました。

ここが得意とする相談は、相続として譲り受けた空き家についてです。
東京都の補助金に関する知識が得られることです。「そのような補助金があるなら、その方向で空き家を処分してみようかな」という、新たな気づきがあるかもしれません。

また、弁護士や不動産業者もこの「空き家のワンストップ相談窓口」に協力しているので、行政サービスでは行き届かない部分の支援を受けることができます。

出典「空き家のワンストップ相談窓口」(東京都都市整備局)

税理士に空き家問題を相談する

税理士事務所の中には、個人の資産運営をサポートするサービスを提供しているところもあります。税金の相談だけでなく、空き家不動産の運用方法に詳しい税理士事務所もあります。

ただ、税理士に本格的な相談をするには相談料がかかります。
したがって、まずは税務署や都道府県などの行政機関で基本的なことを聞き、空き家処分に関する基礎知識を身に付けてから税理士に相談する、という段取りを踏んだほうがよいでしょう。

税理士には、経営支援が得意な人と、個人財産の扱いが得意な人がいます。
後者はファイナンシャルプランナー資格の取得者が含まれるでしょう。

それぞれの得意分野は、税理士事務所のホームページで確認することができます。
ホームページに不動産に関する相続税の解説記事を掲載している税理士事務所は、空き家処分の経験が豊富である可能性が高いといえますが、特に空き家関連の税制に強い税理士に支援を依頼する事だけは忘れないでおいてください。

弁護士に空き家問題を相談する。

空き家不動産のトラブルに巻き込まれたら、弁護士に相談するとよいでしょう。
特に隣地境界問題については民事訴訟に発展するケースが見られます。

「隣地境界」の問題は空き家不動産の売却障害になる
あなたの空き家、隣地との境界はきっちりと登記されていますか? 空き家に限らず、不動産の難しいところというのは、人と人との関係や約束事を...

空き家が朽ちて建築資材が壊れているといったようなケースは、空き家所有者がきちんと対応するしかありませんが、「ポストに郵便物がたまっている」「庭木の枝に迷惑している」「猫が住みついている」といったことだけでも、激しく非難する住民がいます。

ある弁護士事務所は、「近所の空き家に困っている人」に向けたPRを行っています。
迷惑空き家に困っている近隣住民の、損害賠償請求裁判を支援するのです。

昨今の「ゴミ屋敷」ブームに目を付けた商才逞しい法律事務所のサービスメニューといえばそれまでですが、とどのつまり、あなたが所有する空き家の存在を迷惑に感じている人が、法的手段に訴えるかもしれないのです。

所有している空き家不動産が「迷惑空き家になっているかも」と感じている方は、一度、不動産に強い弁護士に相談しておいたほうがいいかもしれません。

また税理士や不動産鑑定士たちとタッグを組んで、不動産ビジネスに進出している弁護士事務所もあります。

「空き家」と「特定空き家」の違い~認定から強制撤去まで
かつて日本では住宅を資産と呼んでいました。 私たちが所有している空き家も当然かつては資産の1つに数えられていたはずです。 と...
空き家放置はトラブルの元 実家の管理は月1で|マネー研究所|NIKKEI STYLE
実家を相続したものの、しばらくは処分したくないという人も多いだろう。だが、空き家になると家はとたんに痛み始める。最低でも月に1回の手入れは必須だ。難しければ、事業者が手掛ける見回りサービスを利用するのが現実的だろう。費用は月2500~5000円程…

まとめ – 空き家不動産のお悩み解決は「得するかもしれない選択肢」より「損をしない」選択肢を優先で

不動産が「負動産」になる時代、簡単にさばける空き家不動産オーナーなら話は簡単なのですが、売れない空き家を所有している多くの人は何かと苦労をする時代です。

そんな時代の最中、空き家不動産に関する処置で「得をしよう」という考えは危険です。
その気持ちがあせりにつながり、悪徳業者に虚を突かれる可能性もあります。

あながた処分に困っている空き家不動産を、突然、驚くほどの好条件で取り扱ってくれる人(業者)は「怪しい人(業者)」ととらえるべきでしょう。

うまい話はそうそう転がっていません。

むしろ空き家不動産の処分では「大きく得せずとも、損さえしなければよい」と考えながら進めると、最も賢い選択を呼び寄せることができるでしょう。

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空き家隊長

空き家隊長

実家の相続をきっかけに空き家問題に直面。すったもんだの末に何とか売り抜ける。その際に経験したこと、様々な外部のプロに教えて頂いた空き家問題、土地活用問題について記事にしていきます。
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