空き家を売るベストタイミングはいつか?

不動産を売却するには、販売活動をしてから数か月かかるのが一般的です。

例えば、「あなたの物件を買いたいから売ってほしい」という人が現れない限り、数カ月かかります。よほど差し迫った理由がなければ家の売却は計画的に進めていくことをお勧めします。

ですが、計画を立てるといっても、高く売れる時期やタイミングなんてあるのでしょうか。

せっかく手に入れたマイホームを手放すのですから、少しでも高く売りたいと誰しもが思うことだと思います。

一番良い条件がそろったときに売却ができればベストです。

今回は「もっと早く売ればよかった」「少し待てば損はしなかった」と後悔をしないように不動産の売却時期やタイミングを見極めて良い取引ができるよう解説していきます。




不動産の買い手が多い時期は?

不動産に限ったことではありませんが、買い手が多いほど相場が上がり高く売れるのは当たり前なのですが、売買物件に関しては時期による変動はそれほどありません。

1年のうちで3月から4月には入学や入社、転勤があり、10月から11月は人がライフスタイルを変える時期と言われており、不動産取引が多くなると言われています。

しかし、不動産の購入は一生に一度の買い物と言われるぐらい高額ですから、購入希望者も慎重に相場を調べて「買い時」を探しています。

住宅購入のきっかけになるのは「購入資金や頭金が貯まったから」「結婚・出産」といった理由が多く、転勤が決まった、仕事場がかわったからといった理由で慌てて購入する人は少ないです。

という事は、売買物件に関しては時期に関係なく需要はあるという事になります。

時期による需要に変動がないという事は、売買価格の相場も時期ではあまり変わりありません。

時期と相場の関連性が低いため、高く売れる時期というものもあまりなく、高く売るための時期はあまり重要ではないという事です。

3月~4月は好条件での売却が期待できる

上記では高く売るためには時期はあまり関係ないと説明しましたが、好条件で売却ができる時期は存在します。

「子供の入学に合わせて家の購入を検討している」「定年退職するので住み替えをしたい」「4月から今の社宅に住めなくなる」など、こうしたライフスタイルに合わせて住宅の購入が決まっている買い手がいる時期です。

期限の決められている買い手は、購入意欲も高いので好条件での売却も可能です。

不動産の繁忙期は1月から4月頃までと言われております。
その中でも3月~4月は特に不動産が動く時期になります。

売却期限がない場合、この3月から4月の間に売却できるように計画するのも良いでしょう。

不動産の売却はタイミングが大事

家にも高く売れる「売り時」がありますので、時期を大事にするよりもタイミングを大事にした方が良いでしょう。

不動産を売却する場合、近隣で似たような中古物件が多く売りに出ていないかを調べなければなりません。

売却しようとしている物件の広さや間取り、築年数が似たような中古物件が近隣で販売されている場合、比較されますのでもし近隣にそのような物件があった場合、販売価格も似たような額に合わせる必要があります。

また、中古物件以外にも新築物件の動きにも注意しましょう。

家を購入しようと検討している人は、中古だけではなく新築も合わせて探していいます。

新築と中古物件の価格差が400万円~500万円程度なら新築物件を選ぶ傾向にありますので、近隣に新築物件が建設される予定がないかもチェックしておきましょう。

新築物件が多く建築されるような地域では、中古物件の価格は下がり気味になり、高く売る事は期待できません。

しかし、新築物件が多く建築されるという事は、人気エリアという事になりますので、新築の売れ行きが好調なら新築物件の販売がひと段落した後は、中古物件にも人気が出てくるので、販売するタイミングが非常に重要です。

近隣に新築物件の建築予定がないかを不動産会社などから、情報を入手して売却するタイミングを計画していきましょう。

税金面を考えると築10年から20年がベスト

不動産の購入をした時も、税金の支払いや控除などについていろいろと不動産会社から、または自分で調べて気になった人も多いのではないでしょうか。

売却する場合も、税金がかかり控除などの特例制度もあり、数カ月待つだけで控除が受けられるケースがありますので、タイミングは非常に大事です。

買い替え特例が受けられるのは居住後10年以上から

家を売却した場合、もし利益が出たのならでた利益について税金の対象になります。
こうした売却益に対して3000万円までなら所得から控除されるという特例があります。

また、3000万円を超えた分に関しては「買い替え特例」が選択できます。

現在の家を売却して新たに居住用の住宅を購入する場合、売却金額が買い替えた住宅の購入金額より低い場合、家に売却で得た金額には課税されません。

この特例を受けるための条件の一つに「所有期間10年以上」というものがあります。
この買い替え特例の適用条件に当てはまるようなら、居住後10年を超えれば税金面で有利になります。

早期売却をしたい理由

現在の家をできるだけ早く売却したいと考えていても、買主がいなければどうにもなりません。

その為時期をコントロールして売却することは不可能です。

あくまでも、自分のタイミングで売却することを前提とするなら、以下のような理由の場合は早くに売却したいというきっかけになるのではないでしょうか。

マイホーム特例

居住用の不動産には、売却益に対して3000万円の控除が認められており、これをマイホーム特例と呼びます。

マイホーム特例は現在住んでいる家はもちろんですが、空き家にしてから売る場合でも住まなくなった日から3年の12月31日までに売却できれば適用されます。

譲渡所得に対する税率は非常に高く、できればマイホーム特例を使いたいところです。

しかし、譲渡所得が3000万円を超える事自体が、今の不動産市場ではほとんどないためあまり意識する必要はありません。

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相続税の申告期限と取得費の特例

相続税は相続開始から10カ月以内に申告しなければならず、現金での納付になります。

その為、相続税を支払う現金がない場合は、不動産を売却してでも現金を作る必要があります。

また、相続開始から3年10カ月までに売ると、相続税の一部を家の取得費に加算できる特例があり、それだけ譲渡所得が減ります。

その結果、譲渡所得がなくなることもあり得るので、譲渡所得が出そうなら、3年10カ月の期限は覚えておくと良いでしょう。

なお、相続した家の取得費が不明な場合、売却金額の5%を取得費として計算することも可能です。

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資産価値の減少

家の資産価値は築年数が経過するほど価値が下がり、基本的には早く売るほど高く売れますが、法定の耐用年数と不動産鑑定士による鑑定評価も考慮すると、木造住宅なら20年程度あれば、人気もあって取引が盛んな地域以外は家の価値はほとんど残りません。

土地の場合、早く売らなければ地価が急落することは少なく、売り急ぐ必要はありませんが、長期的には下落傾向(特に地方)がみられるので注意が必要です。

したがって、住宅としての価値は時間が経つほど下がり、賃貸などで運用する場合を除いては、早く売却した方が手残りが多くなります。

築20年以上では買主が不利になる

木造の住宅などの非耐火建築物は築20年、鉄筋コンクリート造りなどの耐火建築物では築25年を超えた時点で、税制上の軽減措置や控除が受けられなくなり、買い手にとっては非常に不利な状況になります。

対象になるのは、登記の際に負担する登録免許税と住宅ローン控除です。

  • 所有権移転登記の税率 0.3%⇒2.0%
  • 抵当権設定登記の税率 0.1%⇒0.4%
  • 住宅ローン控除 適用あり⇒適用なし

しかし、これらの軽減措置や控除は、現行の耐震基準を満たしていることが証明できれば、築年数の制限を受けずに利用できますので、耐震基準については必ず確認しておきましょう。

場合によっては売らずに持っておきたい理由

いつ何時買い手が現れるかわからない不動産の売却でタイミングを計りたくても、そう都合よく売却ができるわけではありません。

チャンスを逃さず売り切ることは大切な心掛けですが、タイミングを計るのは非常に難しいです。

また、早く売る事が絶対とは限らず、数カ月売却をずらすだけで税金が大きく変わるケースがあるため、家の売却するタイミングは侮れません。

譲渡所得と所有期間による税金

マイホームを売却したことによって譲渡所得(売却益)は、マイホームの所有期間が5年以下を短期譲渡所得、5年を超える期間を長期譲渡所得として、異なる税率で課税されます。

譲渡所得の税率は非常に高く、短期譲渡所得なら39%、長期譲渡所得なら20%と19%も下がります。

この短期か長期かの判断は売却した年の1月1日時点で判断されるため、実際の所有期間よりも必ず短くなるのがポイントです。

例えば、家の購入が4月1日だった場合、ちょうど5年先の4月1日に売ろうとその年の12月31日に売ろうと、所有期間は4年9カ月となり短期譲所得扱いになってしまいます。

その為、所有期間が5年程度の家の場合、売却時期を少しずらし長期譲渡所得にした方がお得になります。

ですが、そもそも売却益が出なければ譲渡所得税もないので待つ必要はなく、少し位の売却益なら、時期をずらして価値を下げてしまうよりは早くに売却した方が良いでしょう。

譲渡損失には損益通算がある

マイホームを売却して譲渡損失が出てしまった場合、マイホームの買い替えがある場合と、買い替えがなくても住宅ローンの残債を下回る価格で売却した場合は、特定の要件を満たすと、給与所得など他の所得と損益通算できる特例があります。

例えば、給与所得と通算することで、源泉徴収された所得税が還付され、所得が減るため、住民税も減額されます。

これは1年で損失が控除しきれない場合、3年間損失を繰り越すことができます。

しかし、特例によって損益通算する場合、買い替えがあってもなくても共通している要件が所有期間が5年超えていることが前提とされています。

その為、売却損が出る場合でも、所有期間が5年を超えるように調整して売却する方が税金面では有利になります。

引っ越しとの兼ね合い

住み替えによって現在の家を売却する場合、家を売るタイミングは以上に重要になります。

資金に余裕があるのであれば、先に次の家を購入し新しい家に居住しながら、以前の家の売却をすれば良いですが、2つの家にかかる費用を考えると、できるだけ売却と引っ越しは同時の方が良いでしょう。

仮に次の居住先が決まっていないときに、家が売れてしまった場合は、引き渡しまでに急な引っ越しを迫られる場合もあり、仮住まいを借りる費用が発生する場合があります。

逆になかなか売れない場合、売れるまでの維持費用が負担になってきますし、現在の家と次の家の二重ローンになる可能性もあります。

不動産は売りたいと思ったときに、売れるものでもないので、不動産会社の選定から買主に引き渡すまでに早くても3カ月はかかると言われております。

これを踏まえると、売れない期間も含めて、引っ越しの3カ月前から半年前までには活動を開始し、計画通りに売却ができない場合の事を考え資金面での柔軟さが必要になります。

不動産取引が活発になるのは春と秋

不動産業界が活発になる時期は春と秋です。

4月になると新年度が始まりそれまでに家を購入したいと考える人が増え、10月4頃には年内の入居を考えている人が不動産の購入を考えている人が増えるため、春と秋は不動産業界が活発になります。

しかし、ライバルも多くなるため春と秋だから売れるというものではありませんので、売れるときに売っておきましょう。

また、買い手目線では、いつまでも売れない物件があれば敬遠される傾向にあります。

買い手からすると長期間売れない物件には何かいわくが付いているのではないか、または、非常に大きな欠陥があるのではと思いがちなのでダラダラと長く売りだしていても売れない可能性があります。

そのため、不動産業界が活発な春と秋に新しい物件として扱ってもらえるように売りだしのタイミングや不動産会社を変えてみるのも一つの方法です。

どのような状況なら高く売れるのだろうか?

東京オリンピックまでは上昇が続く?

当たり前のことですが、土地の価値が上がっている時に売却すれば一番利益を出しやすいという事ですが、ではいつ土地や住宅の価値が上昇していくのでしょうか。

ここ最近でいえば首都圏エリアの住宅価格と中古マンションの価格は安定しています。

特にリーマンショックの影響が収まった2009年以降は大きな上昇も下落もありません。

一方、新築マンションの価格は上がり続けています。
首都圏の新築マンションの坪単価推移は2010年以降ほとんど下がらず、上昇しています。

しかし、新築マンションの供給戸数はそれほど増えておらず、その原因は新築マンションの価格が高止まりしているためです。

これ以上供給すると値崩れする可能性があるためです。

こうなってしまった背景には、政府が中古物件の購買行動を後押しするような施策を実施していることが関係しております。

日本人は新築を好むと言われておりますが、最近では中古物件をリフォームやリノベーションをして長く使うという方向に進んでいるためです。

不動産そのものの需要は東京オリンピックまでは緩やかに上昇を続けるものと考えられます。

その為、現在物件を所有している人や、不動産投資家人にとってはオリンピック開催までは良好な状態が続くと考えられますので、それまでは所有したままでも良いのではないでしょうか。

2019年の諸費税増税前には駆け込み購入が増える?

2019年10月には消費税が10%に引き上げられることが決定しました。

現在の消費税8%から10%に引き上げられれば、物件価格に1割の消費税がかかることになります。

不動産は非常に高額なものですから、1割の消費税は費用の負担が大きく増税前に駆け込みで物件を購入する人は多くなることでしょう。

今後の政策や規制によって不動産を売却する時期の見極めをしていかなければなりませんので、常にアンテナを張っておいて将来を予測する習慣をつけておきましょう。

築年数が浅いほど売れる?

15年以内なら高く売れる?

築年数が浅ければ高く売れることは想像できるかと思いますが、では築年数によってどれぐらいの価格差が出るのでしょうか?

また、いつごろが売り時となるのでしょうか。

まず中古マンションの場合は、築20年ぐらいまでは徐々に下がり続け、それ以降の価格の下落は小さくなる傾向があります。

これは地域によっての変動はあまりなく、どの地域でも同じような値動きをするようです。

次に戸建ての場合ですが、時期による価格変動の大きさにあまり差はなく、緩やかに下落する傾向にあります。

細かく見ていくと、築16年から20年の物件の価格下落が大きいので、戸建てを高く売りたいのであれば15年以内がベストと言えるでしょう。

築15年以上でも高く売る方法とは

築15年を超えると戸建てもマンションも価格はかなり安くなってしまいます。
しかし、築15年以上経っている物件の価格の下落を小さくする方法があります。

それはきちんと修繕を行うことです。

不動産業者は物件を売却する場合、修繕工事の実施状況を説明する必要があり、また買い手側も中古の物件を購入するのですから、修繕工事の実施状況を知りたいと思っております。

築年数が経過するにしたがって修繕の必要性が高まるため、どの程度修繕が行われているのか気にする人は多いです。

そこで築15年以上になるような物件を売却する場合は、修繕をきちんとすること、そして、その事実を不動産会社や買い手にしっかりと説明することが重要です。

きちんと説明ができていれば値下がりの幅も大きくはならないでしょう。

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住宅ローンの残債はどれぐらいある

不動産を購入する人のほとんどは住宅ローンを組んで購入しています。

この住宅ローンの残債がどれぐらい残っているのかは、不動産を売却するにあたって非常に重要です。

もし住宅ローンが全く残っていないとすれば、売却した場合の利益を最大化することだけを考えればよいだけなのですが、住宅ローンが残っている場合はどれだけ残債をカバーできるのかが問題になります。

売り急いだために住宅ローンを完済できなかったとなれば、自己資金を出してでも抵当権を抹消しなければならず、それだけ金銭的な負担となります。

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まとめ

不動産の売却のタイミングは現在所有している物件の条件にもよりますので一概にこの時期がベストなどと言えることができません。

税金の関係や東京オリンピックの時期に加えて、売主の事情も考えながらタイミングを計っていかなければなりませんので、この記事の内容をしっかりと把握しておくことで、あなたにとって一番良い取引ができることでしょう。

日本全体で住宅供給が過剰な状況になっておりますので、買うより売る方が難しいと言われております。

その為売れるときに売るのが正しい選択と言えるかもしれません。

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空き家隊長

空き家隊長

実家の相続をきっかけに空き家問題に直面。すったもんだの末に何とか売り抜ける。その際に経験したこと、様々な外部のプロに教えて頂いた空き家問題、土地活用問題について記事にしていきます。
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